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キラビト -日野光輝さん(株式会社ニコン)完全版

8 働きがいも経済成長も11 住み続けられるまちづくりを
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記事ID:0035923 更新日:2023年6月29日更新
キラビト - 日野光輝さん(株式会社ニコン)完全版

プロフィール

日野光輝 Mitsuteru Hino

株式会社ニコン 映像事業部 開発統括部

 

1978年中曽根町生まれ

愛媛県立三島高等学校写真部出身

慶應義塾大学・同大学院を卒業後、2002年 株式会社ニコン入社。カメラのレンズを開発する部署を経て、2016年から現部署。

同社の最上位機種であるD6やZ 9からエントリー機のZ 50まで、さまざまな製品の開発に携わる。

 

良いカメラとは何か

現在、カメラのファームウェアを開発する部署で責任者をしています。ファームウェアとは、パソコンでいうOSのようなもので、使う人とカメラ(機械)の橋渡しが役割です。開発する上で特に気を使っているのが「使い勝手」です。各ボタンの役割や液晶画面に表示される内容など、いわゆる「ユーザーインターフェース」を、その製品のターゲットとする人が使いやすいように作り込みます。

例えば自撮りをする人をターゲットにしたZ 50という製品は、通常はカメラの背面にある液晶画面が、自撮り時には被写体である自分に向けられるようにしています。その時、自分からカメラを離しても操作がしやすいように、自撮りに使用するボタンだけを、押しやすいように大きく液晶画面に表示しています。

フィルムカメラの時代から使ってくれている人もいれば、スマートフォンでカメラを始めた人もいます。一部の人に便利な機能が、別の人にとっては邪魔になるようなことがないように「誰にとっても使い勝手の良いカメラとは何か」を、私たち開発者は日々追求しています。私の場合、街でカメラを構えている人がいたら「何を撮っているのか」、「どういう順番で操作しているのか」、「思い通りに操作できているか」などを観察し、時には声をかけて、直接お話を聞かせていただくこともあります。

写真は人を喜ばせる

私が最初に写真に興味を持ったのは、中学生の頃でした。写真好きだった父は、親戚の結婚式などで写真を撮ると、母と2人でアルバムを作って贈っていました。もらった相手の喜ぶ姿がとても印象的で、高校入学後に写真部に入部しました。

高校2年の時には全国高等学校総合文化祭に写真を出品、大学進学後も写真を続け、大学では卒業アルバムの制作を担当しました。そして高校1年のときからずっと使っていたカメラメーカーである当社を就職先に選びました。

8mmから800mmまで

私が入社した当時、当社の中でカメラを扱う部門の売り上げは、全体の4割しかありませんでした。カメラのレンズを開発する部署に運良く配属され、 8mmという超広角レンズから800mmという超望遠レンズまで、さまざまなレンズの開発に携わりました。2016年にカメラ本体の開発を行う現部署に異動し、一昨年からは管理職を務めています。​

この仕事の喜び

「このカメラでこんな写真が撮れたよ」、「今まで撮りたくても撮れなかったものが撮れるようになったよ」というユーザーの声が聞けること。そして、実際に街で自分が手がけたカメラを使っている姿を見かけたりできることが、何よりの喜びです。また、カメラを自分好みにカスタマイズしてくれているのを見かけると「愛着を持って使ってくれているんだな」と、嬉しくなります。

新しい製品が世に出ると、ユーザーがインターネットのレビューサイト、SNS、動画配信サイトなどさまざまな媒体でレビューをしてくれます。自分たち開発者の狙いが合っていたか、それがユーザーにちゃんと伝わっているかを知ることができるので、レビューは積極的に集めに行っています。中には厳しい意見もありますが、新しい製品作りのヒントになりますので、ぜひご意見をお聞かせください。

ふるさと四国中央

​母校である中曽根小学校の校歌に「翠波が窓から呼んでいる」という歌詞があります。実際、子どもの頃から翠波の山々やそこから見える景色を見て育ちました。帰省するたびに町が発展していることに驚きますが、それでもわずか1キロ行くだけで、人工的ではない自然に触れることができる。この「ふらっと自然」が四国中央市の良いところだと思います。

誇るべきイベント   みなと祭

​私は花火の写真を好んで撮ります。高校卒業までの18年間、みなと祭の花火を目にしていたからでしょうね。大学院を卒業し写真部を離れ「さあこれから何を撮ろうか」と考えた時に、一番に思い浮かんだのが花火でした。今でもみなと祭に合わせて帰省し、花火を撮影しています。

あまり知られていませんが、有名な隅田川の花火大会で打ち上げられる一番大きな花火が7号玉(7寸)であるのに対し、みなと祭では8号玉(8寸)が打ち上げられます。これほどの大きさの花火をふらっと見に行ける花火大会は東京にはありません。都会に出た人が帰りたくなる、誇るべきイベントだと思います。

夢を叶えるためには

​何事にも興味を持ち、面白いと思ったことを深く追求することです。私も写真雑誌を読んだり、写真部の先生や写真屋さんに相談したりして情報を集めました。写真の「勉強」をしたつもりはありませんが、その時覚えたことが、今役に立っています。興味は変わっても良いし、いくつあっても良いです。巡り合わせでいつか役に立ちます。今は面白いと思ったことを調べる手段がたくさんあります。是非追求してください。

写真を撮る上で大切にしていること

​色々ありますが、一番はカメラの高さを被写体の高さに合わせることです。よく子ども撮る時に親の目線、すなわち親の立った位置から撮っている人を見かけますが、子どもと同じ目線で撮ってみてください。そうすると、その時子どもが見ていた景色が背景として収まります。お子さんが大きくなって写真を見た時に、きっと懐かしんでくれると思います。

ユーザーインターフェースを研ぎ澄ます

「写真を撮る」ということは、突き詰めれば「自分が楽しいと思ったことを、他人に伝える」ということです。カメラを手にした方が思い通りに、そして容易に操作出来るように「ユーザーインターフェースを研ぎ澄ます」。これが私の仕事です。​

市報の表紙を飾る

実は、私が撮影した写真が初めて出版物に掲載されたのが「市報いよみしま」なんです。三島高校の創立70周年を記念する文化祭で、当時1年生だった私は所属していた写真部のブースで留守番をしていました。取材に来られていた市の広報の方から「何か写真を提供してくれないか」と頼まれ、お渡しした運動会の写真が三島高校創立70周年記念の特集号市報の表紙になりました。とても嬉しかったことを覚えています。​

撮影した写真が表紙になった「市報いよみしま」平成5年10月号を持つ日野さん


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