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旧愛媛県立三島病院は、東西に長い宇摩圏域の中央に位置し、公立病院として地域医療を担ってきたところであったが、平成22年4月1日、愛媛県は、医師不足等による診療機能の低下から維持存続は困難と判断し、圏域内の医療資源の再編、統合のため公立学校共済組合四国中央病院に移譲した。
その後、四国中央病院の分院たる三島医療センターとして内科を中心とした地域医療の一翼を担っていたが、平成27年4月1日、医師不足等により二次救急及び入院を休止するに至り、今日まで再開の目途は立っていない。
また、当初は三島医療センター敷地に新病院を建設する予定であったが、東日本大震災を契機として、当該地が埋立地であり液状化現象等による機能麻痺が危惧されることから白紙となり、新病院建設予定地は検討段階のまま現在に至っている。
なお、移譲を受けた四国中央病院においても、分院である三島医療センターの運営赤字や医師不足等により経営状態が悪化しているのが現状である。このように、圏域内の医療環境は悪化、脆弱化に歯どめがかからない状況であり、市民からは議会報告会等において早急に実効性のある対策を求める声が後を絶たない。
四国中央市議会は、市民の健康、生命を守る砦としての地域医療の充実を求め、下記の事項を早急に実現されるよう強く要請する。
記
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成28年6月24日
四国中央市議会
(意見書提出先)
愛媛県知事
愛媛県公営企業管理者