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立秋に感じること
今の暑さは、車のボンネットに手をおけば、やけどしそうに思う。卵を落とせば目玉焼きができそうな気もする。ドアを開ければ、熱風が顔にかかる。かつて、鉄筋工としてアルバイトをしていた時、鉄筋そのものが熱くて、ゴム手袋をしておかなければ作業にならないこともあった。一時、一時、生きておれば、だんだんと気が付けば、涼しくなり、あの暑さも、懐かしくさえ思うようになる。
ある人の話に、赤ん坊を抱えて苦労している。母親を励まして、親と子が一緒になって泣きたくなるような思いも、ほんの一時で、子どもはすぐ親のそばを離れていく。俵万智さんが、たんぽぽの花に似た歌にしているが、そういう涙をぬぐって目を開けてがんばっている人はたくさんいる。
私は、役所の中で、人一倍苦労している人に、そのつらさも、いずれ懐かしく、あの頃は良かったなあと思える時が必ずくるからねと激励している。たくさんそんな思いをしている人がいる。自分も分子の一人である。
市民プールを開場してもらって、関係者に大変苦労をかけているが、コロナウイルスに負けないように、市民のみなさんの力をぜひ貸してください!
令和2年9月1日
四国中央市長 篠原 実