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次に、教育環境の充実についてでございます。
令和3年4月の開校に向けて準備を進めております新居浜特別支援学校分校につきましては、今年度、三島小学校北校舎の改修が予定通り完了し、今後、分校部分を含めて東校舎の改修等を進めながら、並行して施設の維持管理などについて県と協議してまいります。開校と同時に、その分校と三島小学校両校が教育活動を円滑に行えますよう準備を進めるとともに、開校後は特別支援教育のセンター校として、市内各小中学校とも連携して、共生社会の形成に向けてインクルーシブ教育を推進してまいります。
また、国のGigaスクール構想の実現に向けた小中学校の施設整備について、高速大容量のネットワーク環境の整備を行い、児童・生徒の教育環境の充実を図ってまいります。
次に、拠点施設の整備についてでございます。
まちづくりの核となる公民館整備につきましては、「ふれあい」「学び」「憩い」「賑わい」を基本コンセプトとした金生公民館が、4月の供用開始に向けて、最後の移転準備を進めております。
また、文化振興の拠点施設となる歴史考古博物館高原ミュージアムは、当市初の本格的な博物館として、4月11日の開館に向けて最終的な展示環境整備を行っております。開館記念展示として、四国中央市の原点「宇摩」を示す「馬評(うまひょう)」の文字が刻まれた岡山県立博物館所蔵の須恵器のほか、市内の遺跡からの出土品など、これまで展示環境が整わず公開が叶わなかった四国中央市の歴史を知ることができる数々の貴重な資料を展示・公開いたしますので、市民の皆さんには是非ご来館の上、当市の歴史と文化を学んで頂きたいと考えております。
次に、福祉行政でございます。
入所者の安心・安全の確保や基本的人権の尊重、障がいの重度化・高齢化の対策が急務となっております「太陽の家」につきましては、3年程前から専門家を交えた施設更新に関する本格的な議論を進めてまいりました。今後は、そこに示された方針の具現化に向け、市の西部地域において、日常生活の利便性を考慮した移転候補地の選定に向けて更に議論を深めることとしており、来年度中の個別施設基本計画の策定を目指し、関係機関との調整・連携を図ってまいります。
また、障がい福祉につきましては、第6期障がい福祉計画を策定し、障がい者等が地域で安心して暮らせる社会の実現を目指し、新たな成果目標とサービス等提供体制の整備方針を定めることとしております。
次に、その他の取組であります。
市の公式ホームページ再構築事業といたしまして、今あるホームページを一新し、本市の魅力や特色をより効果的に市内外へ発信するとともに、機能の充実など利便性の向上を図り、利用者が必要とする情報を提供できるようなホームページを作成してまいります。
また、多文化共生事業として、四国中央市在住の外国人が増加し続ける中、急増する日本語教室の需要に対応するため、現在実施しているボランティアによる少人数教室とは別に、日本語のスクール型教室を開講いたします。
また、新宮地域が対象地域となっております過疎地域自立促進計画につきましては、著しい人口減少により様々な課題を抱える当地域の事業促進を目的として、令和3年度以降の事業計画の策定に取り組みます。
また、新年度は、第2期四国中央市まち・ひと・しごと創生総合戦略の初年度を迎えます。子育て環境の整備や地域愛をもった若年人材の育成、関係人口の創出・拡大事業など、四国中央市の地域課題に即した地方創生事業を、産学官を始めとした関係機関との連携強化により取り組んでまいりたいと考えております。
以上が、令和2年度の重要施策と主な取組でございます。
これらの実行を目指し編成いたしました令和2年度当初予算は一般会計が355億4,000万円、特別会計が255億8,200万円、総額で611億2,200万円となっております。前年度との比較では一般会計で13.2%の減、特別会計では3.0%の増でございます。
一般会計の予算編成にあたりましては、歳入においては、合併算定替の優遇措置の終了等により大幅な減額となる地方交付税や税制改正により減額となる法人市民税等の一般財源の減少を財政調整基金などの活用により補います。一方、歳出については、庁舎等の中核施設の整備が完了したことにより、投資的事業が大幅に減少します。合併関連事業の推進による市債残高の増嵩及び幼児教育・保育の無償化や高齢化の進行などにより、公債費や扶助費の義務的経費が増加いたします。これに加え、災害多発時代に対応した防災対策や公共施設の老朽化対策など高まる行政需要にも対応する必要から、一般財源の減少と市民福祉の充実という二律背反(にりつはいはん)の難題を乗り越え、「あったか協働都市」の実現に向けて、安全安心を確保し、地域活性化と財政健全化の両立を目指した予算として編成いたしました。