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7月9、10日、新宮町の霧の森で、新宮茶を使った手漉き和紙体験が開催されました。
このイベントは、地域おこし協力隊の大廣将也(おおひろまさや)さんが、地域の資源である自然環境、伝統文化などを守りながら楽しめる持続可能な観光体験を目指し企画したものです。
今回は、市の特産品であるお茶と、紙のまち四国中央市の伝統産業である手漉き和紙でハガキ作りを体験しました。
手漉き和紙の講師には、令和4年4月から手漉き和紙職人として独立した多羅富來(たらふく)の大西満王(おおにしまお)さんをお招きしました。
参加者は、脇製茶場で製造されている新宮茶の粉末と、霧の森茶フェで提供し終わった茶殻をミキサーでペースト状にしたものをミツマタ、マニラ麻、パルプが入った紙料液に漉き込み、攪拌しました。
漉き舟に入った紙料液を馬ぐわで攪拌する様子
その後、ハガキ2枚分のサイズのすきげたで紙料液を漉き、毛布に並べ脱水した後、手やローラーを使って均一な厚さに伸ばし圧着させました。
この日の作業はこれで終わりです。後日、大西さんの工房の三角乾燥機で乾燥させ、参加者の元に届けられます。
手漉き和紙でハガキを漉いた後には、大廣さんの母校である川之江高校のボランティアスタッフにより、脇製茶場から提供いただいた4種類の水出しのお茶が振る舞われました。
うま茶振興協議会が今年発表した新宮・富郷のブランド茶「結の霧ひめ」も提供され、参加者は水出しのお茶を飲み比べ、自然溢れる新宮で、涼を感じていました。
(写真)ボランティアスタッフの川之江高校3年生
木山結衣さん、稲岡沙耶さん
このイベントを企画した大廣さんは「消費期限切れのお茶や、茶殻を使用した持続可能なイベントとなりました。今後も新宮茶を活用したイベントを企画し、新宮の魅力をたくさんの方に伝えていきたいです。」と話しました。
手漉き和紙の講師を務めた大西さんは、イベントを振り返り「今回の企画のように、紙には色々な人のアイディアがまとまってくると思っていて、そこが紙の良いところだと思います。この体験をきっかけに紙をもっと身近に、興味を持っていただき紙のまち資料館にも足を運んでいただけたら嬉しいです」と話しました。