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12月6日水曜日、寒川小学校で防災教育の成果発表会が行われました。同校は、県の学校防災教育実践モデル地域研究事業の指定を受け、家庭や地域と連携した防災教育を実践しています。
まず開会に先立ち、東日本大震災の被災地である宮城県の石巻小学校と繋いだオンライン公開授業がありました。5年松組では4つのグループに分かれて取り組んだ成果を披露。校内だけでなく、地域の危険箇所を調べたり、地域の防災備品を確認したりと、日頃から地域のみなさんといざという時の備えをしていることなどを発表しました。
石巻小学校では、震災の体験を踏まえた訓練を家族と一緒に行うことや、震災の話を聞くことなど、地域全体での防災意識の共有を発表しました。
両校には、災害への共通した備えがあるものの、実際の体験の有無による立場の違いが明確に表れました。それぞれの立場から生まれる発想や行動の違いが参考になり、児童たちは互いに刺激を受けた様子。この経験が学びを深め、さらなる防災の心構えにつながることが期待されます。
続く全体会では、主催者を代表して東教育長から、防災意識の向上につながる教育の実践が呼びかけられ、同校の教職員が防災教育年間指導計画に基づく取り組みを紹介。学年ごとのテーマで防災教育を実施することで、防災の視点が強化できたことや、他学年と協力して取り組む姿勢が見られたことに加え、家庭によって意識や取り組みに差があるといった課題なども報告されました。また、児童は自分たちが調べたことを知ってほしいと考えており、学校側も日頃から発信に力を入れているなど、地域全体で取り組む姿勢が目立ちました。
研究協議の後、愛媛大学防災情報研究センターの二神透(ふたがみとおる)副センター長による講演会を開催。本市の地震発生時における災害想定など、私たちの生活に関わる情報が紹介され、参加者は真剣な眼差しを向けていました。
災害は決して将来のことではなく今起こりうること。そうした思いで、地域全体が防災意識を共有できるまちを目指し取り組んでいます。