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10月29日火曜日、愛媛大学紙産業イノベーションセンター(妻鳥町)の研究成果などを報告するシンポジウムがホテルグランフォーレ(三島朝日)であり、県内外の研究機関や製紙関係者など約170人が参加しました。
「新たな技術や新製品を愛媛から全国へ!そして、世界へ!発信する。」をテーマとした今回のシンポジウム会場には、同センターが企業と連携して進めている紙の最新の技術などがパネルで紹介されていました。
そして冒頭の祝辞の中で、篠原市長は「紙に関する学びの拠点として、紙産業イノベーションセンターが四国中央市と県の発展のための中心的な役割を担うことを期待している。また、研究成果や培われた技術が次の世代へとつながっていくことを願っている」と話し、更なる紙産業の発展に期待を寄せました。
基調講演では、愛媛大学大学院紙産業特別コースの2期生で、現在は国立印刷局銀行券部に勤務する城村圭佑氏が登壇。7月に発行された新紙幣の偽造防止技術を紹介し、「これまで、新紙幣の流通に向けてコツコツと研究を進めてきました。今後も国民生活に密着した紙幣を高い品質で供給できるよう尽力します」と話しました。
また、イトマン株式会社デザイン推進部の鎌田貴志氏は、愛媛大学と共同開発している紙製の診断・検査用デバイスの研究成果を報告しました。「利便性の高い紙製の簡易分析デバイスは、現代社会で非常にニーズがあります。今後も実用化に向けて研究を重ねます」と話しました。
そして、最後に内村浩美センター長は「今度も教育活動、研究活動、社会貢献活動を有機的に連携させ、産官学が協力してイノベーションを起こしていきたい」と、今後の紙産業業の強化を掲げ、シンポジウムを締め括りました。