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収入と所得

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記事ID:0002109 更新日:2020年12月28日更新

【目次】

収入と所得

 税金の計算にあたっては、「収入」と「所得」を区別して考えます。

収入とは

 会社からもらっていた給与はパート、アルバイト含めて収入となります。店舗などを営み、得た売り上げも収入です。収入から直接市県民税を計算することはしません。

所得とは

 収入から「必要経費」を引いて残った額が「所得」です。市県民税の計算は所得により行います。

必要経費とは

 給与収入がある方は、必要経費を個別に計算せずに、一定の計算式にあてはめて、収入から所得を計算します。この際に、給与収入から引く必要経費のことを「給与所得控除」といいます。
 公的年金を受けている方も、給与収入と同様に計算します。この際に、年金収入から引く必要経費のことを「公的年金等控除」といいます。

所得の種類

 税法上、所得は10種類(給与・事業・不動産・利子・配当・譲渡・一時・退職・山林・雑)に分類されています。
 そのうち、退職所得、山林所得、譲渡所得の分離課税分を除いて合計したものを総所得といいます。

給与所得

 勤務先から受ける給与、賃金、賞与など(パート、アルバイトの収入も含む)の他、事業に専従したことにより支給を受ける青色事業専従者給与、または事業専従者控除相当額も給与となります。

給与所得の計算方法

 給与所得 = 給与収入-給与所得控除

給与所得控除

税制改正により、令和3年度から給与所得控除額が一律10万円引き下げられ、控除上限額が195万円に引き下げられています。

令和3年度(令和2年分)以降
給与収入の合計額 給与所得控除額
162万5千円以下 55万円
162万5千円超 180万円以下 収入金額×40%-10万円
180万円超 360万円以下 収入金額×30%+8万円
360万円超 660万円以下 収入金額×20%+44万円
660万円超 850万円以下 収入金額×10%+110万円
850万円超 195万円

<計算例>
給与収入が500万円のときの給与所得は以下のとおり。
給与所得控除=500万円×0.2+44万円=144万円
給与所得=500万円-144万円=356万円

 

参考:平成30年度~令和2年度(平成29年分~令和元年分)

給与収入の合計額 給与所得控除額
180万円以下 収入金額×40%
※65万円に満たない場合は65万円
180万円超 360万円以下 収入金額×30%+18万円
360万円超 660万円以下 収入金額×20%+54万円
660万円超 1,000万円以下 収入金額×10%+120万円
1,000万円超 220万円

特定支出控除

 給与所得者が支出した以下の特定支出の金額が、その年中の給与所得控除額の2分の1を超えるときは、その超過金額を給与所得控除後の所得金額から差し引くことができます。

特定支出の項目

 通勤費、転居費、研修費、資格取得費、帰宅旅費、勤務必要経費(図書費・衣服費・交際費)

※給与の支払者が証明したものに限ります。

※特定支出控除を受けるには、税務署への確定申告が必要です。

特定支出控除の計算

 特定支出控除 = その年中の特定支出の合計-(給与所得控除÷2)

所得金額調整控除

令和3年度より適用される控除であり、給与所得者が下記の条件に該当する場合、給与所得から控除するものです。

1.子ども・特別障害者等がいるとき

 昨年中の給与収入が850万円を超える給与所得者で、(1)のA~Cのいずれかに該当する場合に(2)を給与所得から控除。

(1) 適用対象者

A. 本人が特別障害者に該当する者
B. 年齢23歳未満の扶養親族を有する者
C. 特別障害者である同一生計配偶者又は扶養親族を有する者

(2) 所得金額調整控除額

控除額={給与等の収入金額(1,000万円超の場合は1,000万円) - 850万円}×10%
※1円未満の端数があるときは、その端数を切り上げます。

<注意点>

 この控除は、扶養控除と異なり、同一生計内のいずれか一方のみの所得者に適用するという制限がありません。
 例えば、夫婦ともに給与収入が850万円を超えており、夫婦の間に1人の年齢23歳未満の扶養親族である子がいるような場合には、その夫婦双方がこの控除の適用を受けることができます。

2.給与所得と年金所得の両方があるとき

 昨年中、次の(1)に該当する者の総所得金額を計算する場合に(2)を給与所得から控除。

(1) 適用対象者

 昨年中の給与所得控除後の給与等の金額と、公的年金等に係る雑所得の金額がある給与所得者で、その合計額が10万円を超える者

(2) 所得金額調整控除額

控除額={給与所得控除後の給与等の金額(10万円超の場合は10万円) + 公的年金等に係る雑所得の金額(10万円超の場合は10万円)}-10万円
※上記1の所得金額調整控除の適用がある場合はその適用後の給与所得の金額から控除します。

事業所得

 独立して仕事をしているときは、その仕事の規模の大小を問わず、一般的に事業を行っていると言えます。税法上の事業とは、広い意味を持っており、商工業、サービス業、農業、漁業等を営んでいる方や、医師や弁護士のような自由職業人などもすべて事業所得者とされます。

<例外>

  • 不動産の貸付業、船舶・航空機の貸付業から生ずる所得は、それが事業として営まれていたとしても不動産所得となります。
  • 山林(立木)の売買を事業として行っている場合でも、事業所得ではなく山林所得となります。
  • 事業用の車両など固定資産の譲渡による所得が譲渡所得に該当するときは事業所得にならないとされています。

事業所得の計算方法

(1)物品販売業などの場合

 事業所得 = 売買差益-販売商品の売上原価以外の必要経費
※売買差益={その年中の総売上高等(総収入金額)}-{(年初の商品在庫高)+その年中の商品仕入高)-(年末の商品在庫高)}

(2)その他の事業の場合

 事業所得 = 総収入金額-必要経費

必要経費

 その事業収入を得るために直接かかった費用を必要経費として申告することになります。

必要経費となるもの

 減価償却費、給与賃金、外注費、地代、租税公課、光熱費、交通費、通信費、宣伝費、交際費、修繕費、負債の利子など

必要経費とならないもの

 生計を一にする配偶者や親族に支払う地代家賃や給与賃金(青色事業専従者給与、事業専従者控除の金額を除く)、所得税、住民税、罰金、科料など

不動産所得

 家賃・地代・土地建物の権利金、船舶・航空機の貸付業から生ずる(事業所得または譲渡所得に該当するものは除く)所得のことです。

不動産所得の計算方法

 不動産所得 = 不動産収入-必要経費

※必要経費となるものは事業所得と同様。

利子所得

 公社債・預貯金の利子などによる所得のことです。
 利子所得には必要経費はありません。収入がそのまま所得になります。
 利子所得は、所得税15%・住民税5%の割合で引き落とし(源泉分離課税)されます。
※日本国外の銀行の利子等、所得割(総合課税)の対象になるものもあります。

配当所得

 株式会社などの法人から受ける剰余金の配当・利益の配当・剰余金の分配などによる所得のことです。
 一定の上場株式等の配当等については、所得税15.315%・市県民税5%の割合で源泉徴収されますので、申告不要を選択することも可能です。また、上場株式等の譲渡損失がある場合、配当所得を分離課税で申告することで損益通算することも可能です。
 詳細は課税の特例(分離課税)​をご覧ください。

配当所得の計算方法

 配当所得 = 配当収入-借入金の利子※

※借入金の利子とは、株式等を取得するために借り入れた負債の利子のことです。

種別 源泉徴収 申告
上場株式等の配当等 ・内国法人から支払を受ける上場株式等の配当等(大口株主等が受けるものを除く。)
・内国法人から支払を受ける公募投資信託の収益の分配(特定株式投資信託を除く。)
・特定投資法人から支払を受ける投資口の配当等
・所得税及び復興特別所得税:15.315%
・市県民税:5%
次のいずれかの申告を選択
1.申告不要
※1回に支払を受ける配当ごとに選択(源泉徴収選択口座内配当等については口座ごとに選択)
2.申告分離課税
※配当控除の適用不可。上場株式等の譲渡損失との損益通算可。
3.総合課税
※配当控除は適用可。上場株式等の譲渡損失との損益通算不可。
・公募特定受益証券発行信託の収益の分配
・内国法人から支払を受ける公募特定目的信託の社債的受益権の余剰金の配当
次のいずれかの申告を選択
1.申告不要
※1回に支払を受ける配当ごとに選択(源泉徴収選択口座内配当等については口座ごとに選択)
2.申告分離課税
※配当控除の適用不可。上場株式等の譲渡損失との損益通算可。
上記以外の配当等※ ・所得税及び復興特別所得税:20.42% 総合課税
※配当控除は適用可。上場株式等の譲渡損失との損益通算不可。

※所得税の場合、10万円×配当計算期間÷12月以下のものは申告不要を選択できますが、市県民税の申告は必要となります。

譲渡所得

 宅地、住宅、店舗などの土地建物や船舶、機械等の動産、借地権、営業権、特許権、著作権等の権利、株式等、金地金等の資産の譲渡による所得のことです。
 ただし、土地・建物や株式等の譲渡に係る所得は分離課税することになっています。
 詳細は課税の特例(分離課税)​をご覧ください。

譲渡所得の計算方法

総合課税の対象となる譲渡所得

 譲渡所得 = 譲渡金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額(最高50万円)
※1 短期譲渡所得と長期譲渡所得の別に計算します。

  • 短期譲渡所得:資産取得の日以降5年以内に譲渡したもの
  • 長期譲渡所得:資産取得の日以降5年を超えて所有して譲渡したもの。

※2 譲渡所得の2分の1が税額計算の対象となります。

分離課税の対象となる譲渡所得

土地、建物の譲渡所得

 譲渡所得 = 譲渡金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額

株式等の譲渡所得

 譲渡所得 = 譲渡金額-(取得費+譲渡費用)

一時所得

 営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得で、労務や役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時的な所得をいいます。

(例)生命保険・損害保険の一時金や満期返礼金等、賞金、懸賞当選金、競馬・競輪の払戻金、法人から贈与された金品、遺失物拾得の報労金、ふるさと寄附金(納税)に対するお礼としての特産品など

一時所得の計算方法

 一時所得の金額 = 収入金額-必要経費-特別控除額(最高50万円)

※総合課税の対象となる一時所得の金額は、その2分の1が税額計算の対象となります。

退職所得

 退職により勤務先から受ける退職手当、社会保険制度などにより退職に基因して支給される一時金、適格退職年金契約に基づいて生命保険会社または信託会社から受ける退職一時金のことです。

※労働基準法第20条の規定による解雇予告手当や、賃金の支払の確保等に関する法律第7条の規定により退職した労働者が弁済を受ける未払賃金も退職所得に該当します。

退職所得の計算方法

 退職所得の金額 = (退職手当等の支払額-退職所得控除額)÷2

※勤続年数が5年以下の法人役員等が支払を受ける退職手当等(特定役員退職手当等)については、上記計算式の「2分の1」を適用せず、収入金額から退職所得控除額を差し引いた金額が退職所得の金額となります。

退職所得控除

勤続年数 退職所得控除額
20年以下 40万円×勤続年数
※80万円に満たない場合は80万円
20年超 800万円+70万円×(勤続年数-20年)

※1 勤続年数は1年未満の端数を1年に切り上げて計算します。(例:10年3か月勤務の場合は11年)
※2 障がい者になったことに直接起因して退職された場合は、上記により計算した金額に100万円を加算します。
※3 同一年内に複数の支払者から退職手当等の支払がある場合は、複数の退職手当等の金額を合算し、通算した勤続年数により退職所得控除額を控除した金額により特別徴収税額を計算し、すでに支払済の他の退職手当等から徴収された特別徴収税額を控除して計算します。

退職所得の課税の特例

 市県民税は、前年中の所得に対して翌年に課税されますが、退職所得に対する市県民税は、退職後の納税者の負担等を考慮し、特例として、退職手当等が支払われた年に、他の所得と分離して所得割のみが課税され、退職時に退職手当等から一括して徴収(特別徴収)されます。

山林所得

山林を伐採して譲渡したり、立木のままで譲渡することによって生ずる所得のことです。
ただし、山林を取得して5年以内に伐採・譲渡することによる所得は、事業所得または雑所得となります。

山林所得の計算方法

 山林所得の金額 = 収入金額-必要経費-特別控除額(最高50万円)

雑所得

 上記のいずれの所得にも該当しない所得です。公的年金等も雑所得に含まれますが、計算方法は異なっています。
A.公的年金等
 国民年金、厚生年金、共済組合年金、恩給など
B.公的年金等以外
 生命保険・損害保険契約等に基づく年金、事業所得に該当ない程度の原稿・作曲・デザイン等の報酬、講演料、為替差益(FX)※、暗号資産(仮想通貨)、インターネット広告料(アフィリエイト等)、シルバー人材センターからの配分金、国や地方団体、その他団体から受ける手当・補助金(非課税規定のあるものを除く)、など
※外国為替証拠金取引(FX)には、店頭取引と取引所取引がありますが、いずれも先物取引に係る雑所得等となり分離課税となります。詳細は課税の特例(分離課税)​をご覧ください。

雑所得の計算方法

雑所得 =A.公的年金等の所得+B.公的年金等以外の所得

A.公的年金等の所得 = 収入金額-公的年金等控除額

B.公的年金等以外の所得 = 収入金額-必要経費

公的年金等控除額

税制改正により、令和3年度から公的年金所得控除額が一律10万円引き下げられ、控除上限額が195万5千円に引き下げられています。
また、合計所得金額に応じて控除額が引き下げられます。

令和3年度(令和2年分)以降
受給者の年齢

公的年金等の収入金額
(A)

公的年金等控除額
公的年金等に係る雑所得以外の所得に係る合計所得金額
1,000万円以下 1,000万円超2,000万円以下 2,000万円超
65歳未満 130万円以下 60万円 50万円 40万円
130万円超 410万円以下 (A)×25%+27.5万円 (A)×25%+17.5万円 (A)×25%+7.5万円
410万円超 770万円以下 (A)×15%+68.5万円 (A)×15%+58.5万円 (A)×15%+48.5万円
770万円超 1,000万円以下 (A)×5%+145.5万円 (A)×5%+135.5万円 (A)×5%+125.5万円
1,000万円超 195.5万円 185.5万円 175.5万円
65歳以上 330万円以下 110万円 100万円 90万円
330万円超 410万円以下 (A)×25%×27.5万円 (A)×25%×17.5万円 (A)×25%×7.5万円
410万円超 770万円以下 (A)×15%+68.5万円 (A)×15%+58.5万円 (A)×15%+48.5万円
770万円超 1,000万円以下 (A)×5%+145.5万円 (A)×5%+135.5万円 (A)×5%+125.5万円
1,000万円超 195.5万円 185.5万円 175.5万円

 

参考:平成18年度~令和2年度(平成17年分~令和元年分)

受給者の年齢 公的年金等の収入金額 公的年金等控除額
65歳未満 130万円以下 700,000円
130万円超 410万円以下 収入金額×0.25+375,000円
410万円超 770万円以下 収入金額×0.15+785,000円
770万円超 収入金額×0.05+1,550,000円
65歳以上 330万円以下 1,200,000円
330万円超 410万円以下 収入金額×0.25×375,000円
410万円超 770万円以下 収入金額×0.15+785,000円
770万円超 収入金額×0.05+1,550,000円

<計算例>
年齢62歳で年金収入が140万円のときの雑所得は以下のとおり。

  • 公的年金等所得控除額 : 1,400,000円×0.25+375,000円=725,000円
  • 雑所得 : 1,400,000円-725,000円=675,000円

非課税所得

次のような所得は、収入金額の多少にかかわらず課税の対象にはなりません。

  • 傷病者や遺族などの受け取れる恩給、年金など
  • 給与所得者の出張旅費、通勤手当(通勤手当は月額15万円まで)
  • 心身や突発的な事故により資産に加えられた損害に対する損害保険金、損害賠償金、慰謝料など
  • 雇用保険の失業給付
  • 相続、遺贈または個人からの贈与による所得(相続税、贈与税としては課税)
  • 児童手当、児童扶養手当など
  • 生活用動産(家具、通勤用の自動車、衣服など)の譲渡所得(貴金属や宝石、書画、骨董などで30万円を超えるものは課税対象)
  • 非課税口座内の少額上場株式等に係る配当・譲渡所得(NISA)
  • 宝くじの当選金
  • スポーツ振興投票権(toto)の払戻金、など