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6月10日月曜日、新宮小・中学校で紙製品に関する公開授業が行われ、市内小学生21人が参加しました。
授業では、愛媛大学紙産業イノベーションセンター長の内村教授から紙幣に用いられる技術が紹介されました。グループごとに配られたお札を観察し、印刷技術による偽造防止加工など、日本が誇る技術を目にすることができました。
発行が近づく新紙幣がモニターに映し出されると、身を乗り出す児童の姿が。見やすさの向上や表記の変更など、時代に合わせた紙幣の変化を学びました。
また、水を入れた2つのビーカーにティッシュペーパーとトイレットペーパーを入れ、かき混ぜる実験もあり、水の中で分解されるという用途による機能の違いを学びました。
このほかにも、児童たちは、あったらいいなと思う紙を発表。宿題をしてくれる紙など、自由な発想の紙が発表されましたが、児童たちは、「伸びる」、「色が変わる」、「破れない」、「燃えにくい」などの新しい機能と開発が進む紙は、このような自由な発想から生まれたことを知ることができました。
そして、紙と同じパルプ素材から作られる未来の新素材・セルロースナノファイバーも紹介され、実物を手に取り、質感や硬さなどを体験しました。セルロースナノファイバーは、現在、市内企業でも日用品などが製品化されており、自動車部品など幅広く実用化に向けた開発が進められています。
最後に内村教授から児童へ「紙の進化のようにいろんなことができる可能性がある。目標に向かってチャレンジしてほしい」とエールが送られました。
授業を終え、妻鳥小学校4年の井上喜晴(よしはる)さんは「理科が好きなので、実験でいろんなことを知って楽しかった。目標を持ってあきらめずに頑張りたい」と思いを新たにしました。
日本一の紙のまちで学んだ紙の進化。貴重な学びと発見がつなぐ子どもたちの未来に期待が高まります。