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寺尾製紙株式会社

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記事ID:0043136 更新日:2021年7月1日更新

 昭和13年に手漉き和紙製造業として創業。創始者は現代表・寺尾剛氏の祖父にあたる。二代目の父の代となる昭和34年に製造工程を機械漉きへとシフトチェンジし、書道用紙を主力商品として事業を拡大。およそ60年に渡って製紙業を続け、現在は主に書道用紙、天ぷら敷紙、京色花紙といった紙製品を製造。中でも書道用紙はパルプ半紙・模造半紙両方の製造を手掛け、書道を嗜む幅広いユーザーに使い馴染みの良い和紙を届けている。

 

全国の書道初心者にとって 扱いやすい書き味の 書道用紙製造を追求

 和紙を製造する上でこだわっているのは紙の「剛度」だと語る寺尾氏。原料である各種パルプを独自配合し、硬さを残しつつも万人に扱いやすい紙のコシを追求する。作られている書道用紙は学童ほか初心者に向けた紙のため、筆を使う事に不慣れな人でも馴染みやすい書き味を重視しているそう。墨が滲みすぎず止まりすぎない、筆そのものの毛先の質感を生かすバランスが製造の要となっている。

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課題と理想のギャップを埋める基礎の大切さ

 製紙業の最たる難しさとして、気温や湿度といった自然環境の変動が出来上がった製品の質に如実に影響を及ぼす点がある。一方で紙質の変化は、一定の筆圧や筆の速度での修練を積み重ねるユーザーにとって原則喜ばしいものではない。製造工程の中で避けては通れない課題をクリアし、理想となる一定品質の書道用紙を作り続ける。そのためには何より基本を忠実に守ることが大事だという。

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おすすめ書道半紙:大龍半紙

 汎用的な5kg代の厚みから、やや厚物となる6kg~8.5kgまでバリエーション豊富にラインナップを揃えた社の定番紙。書き手の腕前や状況を選ばず、一律で書道初心者の練習用に適した用紙として重宝されている。そのため、全国展開している大手量販店のPb商品として流通しているケースもあるのだとか。

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自身の内面を映す自分の字、己との対話も楽しんで

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代表取締役・寺尾剛さん

 書道の作品には書き手の精神性が宿るともよく言いますが、やはり人の手で書かれた文字にはその人自身の人間性が確かに現れると思っています。一人ひとり性格が異なるように、人の手で直接書かれた字もまたこの世に同じものはひとつとしてありません。そういった意味でも筆に墨を付けて紙に字を記す書道は、時としてその行為を通し自分自身と向き合う作業にもなるのではないでしょうか。パソコンやスマホが普及し手書きで文字を書く機会こそ確かに減りましたが、それでも己の手で書く字は生涯付いて回るもの。皆さんには書くことで自分の字の味わいを感じつつ、そして他者と自分の違いの発見も楽しみつつ、これからも書道に親しんで欲しいです。

 

会社:寺尾製紙株式会社
住所:〒799-0111 愛媛県四国中央市金生町下分285
Tel:0896-58-3700
Fax:0896-58-3702